新進気鋭の養鶏オーナーが思う当たり前を突き詰めた先の差別化戦略とは 

平飼いやオーガニック認証はこだわりではない。それを当たり前だと思って取り組む小林農園の有精卵。

平飼い有精卵小林農園 

小林 廉  

私は、あまり誰もやっていないようなスタイルの養鶏をやっているということからよく注目されます。平飼いだったり、オーガニックの認証を取っていたりすることで他社との差別化がされています。 

でも、これが特別だとは思っていなくて、当たり前のやり方だと思っています。 

よく「すごいこだわってるね」と言われるのですが、あんまり自分の中ではそういう意識もないです。ただこういうやり方じゃなかったら逆に「養鶏なんてやらない方がいいよね」という気持ちでやっています。 

養鶏の平飼いは英語だとケージフリー、逆に放牧まで行くと、フリーレンジといいます。私は、平飼いと放牧どちらもしております。 

エサは、単味飼料を使用しています。例えば、麦とか米糠などを一種類ずつ仕入れてきて、自分で配合比を決めて季節とか鳥の体調に合わせて、ちょっと配合をずらしながら与えるようなやり方をしています。 

お取引先様は、「どうしても有機のものを使いたい」とおっしゃっていただける方だけに出荷しています。 

現状では、日本人よりヨーロッパ、アメリカの方が有機に対する意識が高いです。特に、外資系の企業様からお問い合わせをいただきます。例えば、「アマン東京」、「キンプトン新宿」などに卸しています。 

私は、鶏も自由にいて欲しいですし、ここで働いている人たちも自由に楽しく働いてもらうというのが、一番大切なことだと思っています。それが仕事する上で一番大事なことです。

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